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4日間という限られた時間の中で観光地でないバリ島を見てまわりたい。そして充実感を味わえる経験をしたい、そんな漠然とした思いからほとんど何の計画もない中で今回の自転車でバリ島1周の旅が始まりました。
ケンイチローさんより
4日間という限られた時間の中で、観光地でないバリ島を見てまわりたい、そして、充実感を味わえる経験をしたい、そんな漠然とした思いから、ほとんど何の計画もない中で、今回の自転車でのバリ島1周の旅は始まりました。
道には大きなトラックがかなり頻繁に行き交い、路面もガタガタで、走行にはかなり神経を集中させられました。強い日差しにやられ熱中症になりかけたり、いつまでも続くきつい上り坂に、膝は悲鳴を上げ、心が折れそうになることもありました。
しかし、そんな苦しい旅だったからこそ、目に飛び込んでくるものは輝いて見えたように思います。旅の前半はアグン山を絶えず見ながらの行程。見上げる度に変わる山の表情に、あらためてこの山が神の山であることを感じ、心の中で旅の無事を祈りました。また、遠くまで広がる棚田からは、美しさだけでなく、人間の地道な営みの偉大さについても考えさせられました。そして、夕刻の海岸では、沈みゆく太陽に向かって青年が一心に祈りを捧げる姿に神々しさを感じたりもしました。
景色だけでけでなく、道沿いの食堂で食べた素朴なローカルフードは腹だけでなく、心をも大いに満たしてくれました。特に最後の日、幹線道路を外れ、どこまでも続く棚田を抜けた小さな集落の食堂で食べたナシゴレン。使い回しのコロナビールの瓶に入った怪しげな色のジュースを飲みながら、食べたあのナシゴレンの味は衝撃を与えられるほどの美味でした。
また、渇きを癒すために、立ち寄ったかき氷屋やジューススタンドで、デンパサールから自転車できていることに驚いた表情を見せ、微笑みながら送り出してくれる人たちに励まされたりもしました。
そして、 私にとって、この旅の中で特に印象深かったことは、デンパサールを離れ、西に向かうに連れて、街にはヒンドゥー寺院よりもモスクが目立つようになり、宗教や文化の変遷を、目に見える形で理解し、実感できたことでした。この実感は鉄道や自動車での旅ではなく、自転車という少しのんびりした旅だったからこそ得られたものだと思います。
毎夜、疲れた身体に流し込むビンタンビールと、オジーとの熱い語り合いは疲れきった心も身体もフル充電してくれました。
最終日、汗まみれ、埃まみれになりながら、デンパサールの街に戻り、ゴールにたどり着いた時は、無事に帰って来られて良かったという安心感が心の底から湧いてきました。大げさかも知れませんが、それは普段の生活ではなかなか感じられない、生きていられることへの喜びに触れた瞬間だったと思います。
ただ、その一方で、この4日間、ゴールすることにあまりにも集中しすぎて、かえって見るべきであったものを見落としてしまったのではないかという後悔に似たものも少し感じたりもしました。
しかし、今、こうして旅で体験したことを思い出して、文章にしていく中でわかったことがあります。それは旅の途中、見落としてしまったものもあるかもしれないけれど、見たものや体験したことは、確実に、しかも濃厚に自分の中に存在しているということでした。自分の身体と力を駆使し、時に痛みや苦しみを感じながら進んで行ったものだからこそ、こうした強い存在感を伴いながら、旅の体験が私自身の中に残ったのだと思います。
今回、書き記したことは、私が旅で経験したことの、ほんの僅かの、極々一部でしかありません。でも、今でも目を閉じれば、あの旅のすべてが五感を通して蘇ってきます。そういう意味では、今回のバリ島一周自転車旅行は本当に充実し、得られるものが多かったと思います。
そして、こんな私の漠然とした旅に付き合い、励まし、ゴールへと導いてくれたオジーに感謝の思いは尽きません。ありがとうございました。また、どこかで熱い旅をしましょう。それまではお互い命を大切にしましょう。
ケンイチローさん 今回は僕も一緒に冒険が出来てよかったです。毎晩ケンイチローさんと明日はどこまで行こう? このルートで行ってみようなど、ここからチャリンコをチェンジしましょう等、ゴールに向けて様々な話をしながら40過ぎて、一緒に必死になった事は本当に芯に染みる思い出の一つです。今度はどんな冒険をしましょうか!?そろそろ冒険したくなってきましたか? お待ちしてます ありがとうございました
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観光客が集わないごく普通で日常な所こそ、その土地本来のカラーが見える気がします。僕らは彼らからしたら外来生物のようなものです。僕らが立ち寄ることで、何かわかりませんが、今まであったその土地にあるバランスを崩してしまいかねません。
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他にも記述しなければいけない約束事は考えれば山のようにありますが、自分で考え行動しながら、一緒に冒険できる そんな企画を目指したいと思います。
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